夢をみた・・・
あれは確か’96年あたりの京都で。
夏だったのか、はたまた冬だったのか、「京都の家の部屋で」ということ以外には何も現実的なことは憶えていない。
はっと目が覚めると、右手が心臓をぐーっと押し付けていた。
心臓の上の右手はギプスででも固定されたように動かない。
左手に力を込めてもう片方の手をつかむと、やっと心臓は自由になった。
汗をびっしょりかいて、荒い息をしている自分に気がついた。
夢。
真っ赤な石のはめ込まれた指輪
どうも古いもののようで
じっとその指輪と中指を見つめる
なぜ?
どうしてこの指輪が私の指に
真っ赤なルビーは膨らんで
どんどん どんどん 溶け出した
目の前の
視界一面が不気味な真っ赤な海となって
溺れそうになった
ウワーッと思わず叫んで
目が覚めたら
心臓の上がやたらと重かった